実践トレーニングってどんなことをするの？

お出かけやお買い物等、普段は保護者と一緒にしていることを、子どもたち一人ひとりが自分で考えて、自分で決めてやってみるプログラムにチャレンジしています。平日の利用の際には、事業所の中でおやつを購入し計算の練習や買い物の練習をしているのですが、土曜・祝日等の休日には模擬的な練習だけではなく、実際にお店に行き自分でやってみて経験を積むということを大切にしています。1人ではまだ出来なくても、友だちと一緒なら挑戦できる子もいるので、互いに支え合いながら活動に取り組んでいます。

実践トレーニングの目的って？

将来子どもたちが社会に出た際、自立した生活が送れるように生活スキルの向上を目指しています。今までは保護者の方と一緒にやっていたことでも、「自分でできた」という達成感や、上手くできた・やり切った際の成功体験を大切に、簡単なことからはじめてスモールステップを踏んで成長できることをねらいとしています。また練習を積み重ねることで、失敗しても大丈夫、という安心感をもっていただき、新しく挑戦しようという気持ちと機会を作って、自己肯定感を養ってもらえるよう取り組んでいます。

こんな活動を行っています

アクトでおやつの買い物

日々の事業所での活動の一環として、おやつを30円で購入するトレーニングを行っています。自分の好きなおやつを選ぶところから始まり、5円、10円、15円･･･とあるおやつを30円以内に収まるように計算をすること、「これをください」とやり取りし支払うお金を自分で出すこと、更にお釣りの計算の練習等にも取り組んでいます。利用毎に行っているため、始めはなかなか選べなかったり計算ができなかったりしても、スタッフに助けを求めて幾らになるか計算を手伝ってもらい少しずつ成長する姿が見られています。

お店でのおやつの買い物

アクトでおやつの買い物を練習した後は、課外活動を利用して実際にスーパーやお菓子屋さんへ行き、お店で買い物をするトレーニングを行っています。そこでも、好きな物を好きなだけではなく、100円、200円といった決められた金額の中でお菓子を選び、購入できるようにしています。お店に行くと目移りしてしまい、なかなか決められなかったり、あれもこれもとたくさん欲しくなってしまったりと、いつもの事業所とは違う姿が見られますが、なんとか金額の中に収められるよう計算や葛藤しながら選んでいます。

レストランでの食事やテイクアウト

お店でお菓子を買う延長として、ファストフード店やアイスクリームやクレープ、地域のお店等でテイクアウトの注文も行っています。メニューを決め、注文する練習までを事業所の中で行い、実際にスタッフや友だちとお店に行って購入します。緊張や恥ずかしくて話せないことも想定内！レストランでテイクアウトした料理を、事業所の中でスタッフとやり取りして注文する際のシミュレーションを行います。お店ではスタッフと一緒に注文することや、欲しいものを紙に書いたり、メニューを指さして「これをください」と言ったりと、日頃の事業所で取り組んでいることを活かして、段階を踏んで行っています。
また、実際にレストランへ行き、注文してお店で食べる体験も行っています。お店でのマナーや過ごし方等、将来楽しく食事ができるよう今からトレーニングを行っています。

クッキングで簡単なおやつ作り

子どもたちが好きなおやつを、事業所の中で簡単クッキングを行っています。ホットケーキや餃子の皮でのピザ作り、ゼリーを作ったりパフェを作ったりと、ワクワクするような楽しみながらのクッキングを大切にしています。分量を量る、入れる、混ぜる、のせる等、一つひとつの工程は今まではしたことのないことでも、友だちと一緒ならチャレンジできることも多く見られます。

バスや電車に乗る

将来必須となってくる、公共交通機関の利用。今後は、バスや電車等の公共交通機関を使った移動にもチャレンジしていきたいと考えています。切符を買ったりお金を払ったりする練習を積み重ねて、遠足を兼ねてバスや電車に乗って楽しむ体験も大切にしながら、利用者の「できた」を増やしていけるよう取り組んでまいります。

利用者の声、スタッフの声

利用者の声

・「自分で好きなお菓子を選んで買えて嬉しい」

・「セルフレジの使い方が分かって良かった」

・「おこづかいで買い物ができて良かった」

・「次は自分で頼めるように頑張りたい」

スタッフの声

　　「レジでの支払いやお店での注文の仕方、会計の仕方等を実際に経験できた」

　　「上手くいかないこともスタッフや年上の利用者にフォローしてもらって挑戦できた」

　　「初めてできたという達成感を味わえた」

　　「子供たちの見識が深まった」